2025年12月の労災ニュース:新たな死傷者数、主な書類送検事案

12月期に認定された死者数68人、死傷者数1万1066人

 1月30日、厚労省が12月集計分の労働災害発生状況を公表し、12月9日~1月7日(以下「12月期」)までの1ヶ月で、2025年1月以降12月末までの労災事故について、新たに死者数68人、死傷者数1万1066人が明らかになりました。

 累計で2025年の労災死者数は現在634人となっており、前年の同時期の674人より40人、5.9%減少しています。

 一方で死傷者数は12万1463人と、前年同時期の12万2812人より1349人、1.1%減少しています。

12月期の主な書類送検事案

◾️60代労働者がトラクター・ショベルの下敷きになり死亡

 12月9日、岩手労働局・盛岡労働基準監督署が、養鶏会社と同社の取締役を書類送検しました。養鶏場で、60代の労働者がトラクター・ショベルを運転していた際に、トラクター・ショベルごと斜面から転落し、トラクター・ショベルの下敷きとなって死亡しました。トラクター・ショベルの運転席と左右のアームとの間に、労働者が挟まれることを防止するために囲いなどの設備を備えた構造を備えなかったとして、労働安全衛生法第20条、労働安全衛生規則第27条に違反した疑いによります。

 労働安全衛生規則第27条には、次のように定められています。

 事業者は、法別表第二に掲げる機械等及び令第十三条第三項各号に掲げる機械等については、法第四十二条の厚生労働大臣が定める規格又は安全装置を具備したものでなければ、使用してはならない。

労働安全衛生規則第27条(規格に適合した機械等の使用)

◾️下請け会社の労働者が墜落死

 12月10日、大阪労働局・大阪西労働基準監督署が、元請の建設会社と同社の部長、下請けの鉄骨組立工事会社と同社の鉄骨組立て等作業主任者を書類送検しました。集合住宅新築工事現場にて、下請け会社の労働者が鉄骨の梁上から墜落死しました。元請会社は毎作業日に少なくとも1回、作業場所を巡視しなかったとして、労働安全衛生法第30条、労働安全衛生規則第637条違反の疑い、下請け会社は高さ5メートル以上の鉄骨組み立て作業にもかかわらず、作業主任者が墜落制止用器具の使用状況を監視しなかったとして、労働安全衛生法第14条、労働安全衛生法施行令第6条、労働安全衛生規則第517条の5違反の疑いによります。

 労働安全衛生規則第637条には、次のように定められています。

 特定元方事業者は、法第三十条第一項第三号の規定による巡視については、毎作業日に少なくとも一回、これを行なわなければならない。

2 関係請負人は、前項の規定により特定元方事業者が行なう巡視を拒み、妨げ、又は忌避してはならない。

労働安全衛生規則第637条(作業場所の巡視)

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