ガス機器製造の桂精機製作所で起きた労災事故の被災労働者2人が団体交渉中です

この間、労災ユニオン(総合サポートユニオン労災支部)は、ガス機器を製造する株式会社桂精機製作所(本社横浜市)と、同社の山梨工場で起きた労災事故について団体交渉を続けています。

桂精機製作所は、ガス供給機器のシェアが3割以上に及び、1964年東京オリンピック大会の聖火台バーナーや1997年長野冬季オリンピックの聖火リレートーチも製作しているなど、ガス機器の業界トップシェアを誇る会社です。

天井崩落のせいで階段から転落、鋳造機に手を挟まれて大けが、、、繰り返される労災事故

私たちは、労災事故に遭った組合員のAさん、Bさんとともに、会社に労災発生の責任追及をしていますが、残念ながら会社は責任をいっさい認めようとしていません。

以下はAさん、Bさんからのコメントです。

Aさんより

階段を登っていたところ、天井板の崩落により階段から転落し、全身打撲を負った上、平衡機能障害と難聴になりました。

事故の原因は建物の老朽化です。建物内の水漏れもあり随分前から天井板が外されていました。水漏れも何度も繰り返し起きていました。
事故直後から天井板の崩落が原因だと私は主張しています。労災申請の書類にも天井板の崩落と記入してあり、会社もその用紙に事業所証明をして提出してあります。その後の労働基準監督官の調査でも、天井板の崩落が事故原因だと認められています。
そして、事故の翌年には会社は老朽化を原因にその建物を取り壊しました。

私は後遺障害のため、真っ直ぐ歩く事ができず、いつもふわふわと船に乗っているような感じで、片耳もよく聞こえません。

症状固定し、医師より後遺症認定を受けるよう勧められましたが、会社側は申請に協力せず、事業所証明をしてくれませんでした。その理由は、時間がたち労災による後遺症と判断できないからと酷い理由でした。
このため、自力で労災申請し、後遺障害の12等級の認定を受けました。

団体交渉を重ねても、会社側は事故の責任を一切認めず、目撃者がいない、天井板の崩落が原因と言えない、水漏れの注意換気はしていたなどと主張しています。

Bさんより

私は働いてた桂精機の工場で右手に後遺症の残る大怪我をしましたが、会社側が責任を認めてくれません。

事故の内容は、作業中に鋳造機に右手を挟まれたというものです。この機械にはカバーは付いてるものの安全装置が無く、カバーを開けても止まりません。また、自動運転中にカバーを開けて確認を行うという危険な作業の指示も日常的にありました。

桂精機製作所では、過去にも同じ型の機会で労働者が大けがをするという大きな事故があったようです(Aさんが聞いたところでは腕を切断したとのことです)。それにも関わらず、安全装置取り付け等の対策、過去の事例等の安全教育など一切ありませんでした。

会社側から補償の話はいっさい無く、団体交渉で損害賠償を求めていますが、手を入れた私の方が悪い言っているのも同然で、対応がひどいものです。

怪我の後、職場に戻る時も、最初は労務の軽減を言われてましたが、いざ戻ってみると軽減などはなく、通常の業務をやらされました。とても誠実な対応とは思えません。

桂精機製作所は労災事故の責任に向き合ってください

私たちは会社がきちんと労災事故の責任を認めて誠実な対応をするまで、諦めずに交渉を続けていきます。みなさん、ぜひご支援・ご協力をお願いします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です