2021年1月の労災ニュース:新たな死傷者数、主な書類送検事案

1月期に認定された労災死者数は64人、死傷者1万2993人

厚労省は毎月「労働災害発生状況」を報告しています。2021年2月22日の発表により、1月初旬から2月8日までの一ヶ月で、労災事故により1万2993人の死傷、64人の死亡が新たに明らかになりました。そのうち、2021年の労災事件については、死傷者4773人、うち死者37人となっています。また、2020年の労災事件についても、新規で8220人の死傷者、27人の死者が明らかになっています。

今年1月期の主な労災書類送検事案

・墜落防止措置を取らず、墜落死する死亡事故

1月15日、千葉県労働局の木更津労働基準監督署が、建設会社と同社の職長を労働安全衛生法違反で書類送検しています。4階建てマンションの屋上防水工事現場において、低い壁の表面を工具で削る作業中、手すりの設置など墜落防止措置を講じなかった疑いです。作業していた男性が高さ約13メートルの屋上から墜落して死亡しています。

・ドラグ・ショベルを無資格で運転させて、死亡事故

1月19日、福島労働基準監督署が、土木建設会社と同社の代表取締役を労働安全衛生法違反で書類送検しました。太陽光発電施設の設置工事現場において、無資格の労働者にドラグ・ショベルの運転をさせた疑いです。資格のない労働者が重量3トン以上のドラグ・ショベルを運転中、バケットに別の労働者が接触して死亡しています。

・労災かくし

2月2日、神奈川県労働局の横須賀労働基準監督署が、建設工事会社と同社の代表取締役を労働安全衛生法違反で書類送検しました。大型商業施設の工事現場で労働者が作業中、誤って電動工具で左大腿部を切り4日以上の休業となりました。それにもかかわらず、労働者死傷病報告書を労働基準監督署長に遅滞なく提出しなかった疑いです。

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